工場内の予防保全・メンテナンス ビニールハウス内の温度・湿度・CO2、照度 インフラの振動・傾き・温度分布 |
IoTトライアル・キットは、「原因が良く解らない」・「何が起こっているのか解らない」・「何処の何を測った良いのか解らない」これらの課題を解決する為に「とりあえず測ってみる」を「安価・便利・簡単」に実現する事を目的に開発しました。
その結果、「何処の何を測って、これ以上の値に達した場合、問題が発生する!」が特定できた場合、IoT技術を駆使した「センサー・ネットワーク」への展開を可能としました。
温度・湿度・気圧・加速度・ジャイロ・電流・電圧・カラ―・サーモグラフィイ・Co2・揮発性有機化合物・照度等の様々なデータ収集を行うセンサーを用意し「未知なるデータ収集への挑戦」をお手伝い致します。
1.工作機械、製造設備の振動解析、電流電圧監視、モーターの温度監視等・・・
加速度センサーを用いて振動計測が可能です。X・Y・Z方向で発生する振動を的確に捕えます。机の上にセンサーを置いて人間の声の振動を検知する程、高感度です。
2.同じ機械の個体差検出・環境測定・・・
気圧センサーは、数cmの高さの違いを気圧で計測できる程、高感度センサーです。サーモグラフィを用いると温度分布の測定ができます。
加速度センサーで設置場所の振動伝達の違いや、気温・気圧・湿度・外来光・供給電圧の違い等、様々な環境の違いも測定できます。
3.傾斜や変位の測定
加速度センサーは、重力加速度を測定する事でX・Y・Z方向の傾きも検出できます。0.01°まで測定可能で100m先で1.7cm高さ変化の傾き
の変化も検出できます。カラーセンサーを用いて、水の濁度等の測定も可能です。
4.高さの測定。
気圧センサーでは、気圧から高さ(標高)を高精度で求める事が可能です。標高100m~200mでは、1mの標高差で0.117hPaの気圧が変わります。(標高1000mと1100mでは、0.109hPa/m)。気圧センサーでは0.0018hPaまで測定できますので、最小1.6cm(理論値)の高さ(気圧)の差を比較する事ができます。また、カラーセンサーや照度センサーで河川の汚濁等も測定できます。
5.ガスの測定。
Co2センサーは400~8192ppmの濃度で測定、ホルムアルヒデトやトルエン、アセトン、エタノール等の揮発性有機化合物の濃度測定も可能です。
実証実験で提供できるセンサー類は、各種センサーユニット、USBアダプター、スプリッタ、データロガーソフトです。LANケーブルやパソコンは、含みません。
実証実験は、これらのセンサーを用いて、目的とするデータが収集し、活用可能であるか?を判断する為の物です。
この様なセンサーが欲しいや、実証実験終了後に、具体的な判断・制御・監視用のソフトを開発したい等のご希望があれば、是非、ご相談下さい
当社では、20種類を超えるセンサーユニットの開発を行っております。その中で代表的なセンサーユニットをご紹介します。
センサーの通信速度は、Hi-SpeedとHi-Speed/ standard両方対応の2種類があり、standardは、最大8ms/Dataの速度、Hi-Speedは200μS/Dataでデータを収集します。Hi-Speedで接続した場合はstandardの速度のセンサーは接続できません。
ご要望に応じて御別開発も可能です、是非、ご相談下さい
※データ収集速度は、センサー感度やフィルタの設定値に依存し、200μS/Data、8mS/Dataより遅い場合や同一データを収集する場合も有ります。
※各収納ケースは、イニシャルコストダウンの為、3DプリンタでABSを積層したケースです。
写真をクリックすると詳細仕様がご覧になれます
データロガーソフトは、8chを1つのグループとして、4グループの構成が可能で、最大32chのデータを扱う事が出来ます。
「IoTトライアルキット」用に、機能はそのままで、8chのデータを処理する「Lite版」と32ch対応可能とした「スタンダード版」を準備しました。
※ センサーの種類によっては、データーロガーに対応していないセンサーも有ります。個別にお問い合わせ下さい。
データロガーソフトは、最速で200μS/Dataの速度でデータを収集します。これは1秒間に5,000データ、1分間に30万データと膨大なデータです。
センサーのフィルタの設定やセンサーの応答速度の問題より、同じデータが連続する場合が有ります。これを解析し最適なサンプリング速度やフィルタの設定を行う機能として「分析モード」が有ります。
「分析モード」での解析の結果、正しく観測できるフィルタ値やサンプリング速度、測定レンジ、アラームの設定値等の目途が付いたら「ログモード」で一定周期でのデータ収集とデータのファイリングを行います。
データ収集は、センサーを順番にポーリングしながらデータ収集を行います。その為、センサーの数に応じてデータ収集のタイミング変わります。
つまり、センサーが3個の場合、「センサー1」→「センサー2」→「センサー3」→「センサー1」→「センサー2」・・・の順番でデータ収集を行います。
データロガーソフトは、8chを1つのグループとして、4グループの構成が可能で、最大32chのデータを扱う事が出来ます。
「分析モード」
・加速度センサーやジャイロセンサー等、振動が発生している事は、手で触れば解りますが、「さて、これは何G」の加速度なの???
・この場所のCo2濃度は、はたして何ppmなの???、明るさは何Luxなの??
電圧や電流値であれば、テスター等を用いて事前に目途を付ける事は可能ですが、それ以外のデータは「全く検討も付かない」が一般的です。
この状態で、測定範囲(測定レンジ)の設定や、データの収集速度(サンプリング速度)、データの平準化(フィルタリング)の設定を行う事は不可能です。
実際に測ってみて、色々と条件を変えて、「目的とするデータを得られる設定値を見つけ出す」事を目的としたモードが分析モードです。
最速200μS/Dataの速度でデータ収集を約100万件(3~10分間)可能とし、測定したデータをExcelで分析できる他、ソフトに組込まれているズーム機能や、スクロール機能を用いて、収集したデータのグラフを画面上に表示しながらデータの変化幅から、測定レンジの設定やサンプリング速度等の設定値を決定する事が可能です。
※分析モードでは最速サンプリングで1秒間に5,000件、10秒間で50,000件に達するデータを収集します。短時間で有ってもデータ量は膨大です
パソコンのHDDの容量等に注意して、ご利用下さい。
「ロガーモード」
ロガーモードでは、データ収集を1~59S、1~59min、1~24hの間隔でデータのファイリングを行います。
しかし、データのサンプリングは常時最速で行っており、データのファイリングとファイリングの間に発生したアラーム値等は、個別に発生時刻とデータを別に記録しております。
ロガーモードの画面では、ズーム機能やスクロール機能は提供しておりません。
※アラーム等の設定値を誤ると、アラーム値を超えた全てのデータが記録されますので、運用開始直後では、アラームの設定値、アラームファイルでアラームの発生状況を確認する必要が有ります。アラームファイルでパソコンのHDDが埋め尽くされてしまう場合が発生します。
IoTトライアルキットでは、性能を維持しながら必要最小限のコストで容易に設置できる様に、設計されています。
USBアダプター、ネットワークコントローラには、2つのRJ-45コネクタが実装されています。分岐接続を行う事で最大8台のセンサーを接続可能です。
2台以上接続する場合は、専用のスプリッターを用いて接続します。※市販のLAN用のHUBでは分岐接続はできません。
USBアダプター、ネットワークコントローラには、2つのRJ-45コネクタが実装されています。一方のRJ-45コネクタよりLANケーブル総延長20mで、
他方で総延長20mの計40mの距離まで延長が可能です。
一つのUSBアダプター、コントローラでの接続最大数は8台ですが、これを複数用いる事で合計112台のセンサーを接続可能です。
※総延長20mとは、接続ケーブルの合計が20mと言う事です。4分岐スプリッタで5mのLANケーブルが4本を用いた場合、総延長が20mと成ります。
その為、分岐接続時は、ケーブルが最短で設置できる場所で分岐接続を行う事を推奨いたします。
更に延長を行いたい場合、別途「エクステンダー」を準備しております。エクステンダーを用いる事で更に20mのケーブル延長が可能です。
1.超高感度加速度センサーの性能をご紹介します。1μmの動きも検出可能。
加速度センサーのキーとなるパラメータには、「A/Dコンバーターの分解能」、「ノイズ電圧密度」、「温度ドリフト」、「測定レンジ」の他、様々なパラメータが有ります。
例えば、A/Dコンバーターの分解能を高めて微振動を測定しようとしても、自己発生ノイズが多いと、ノイズの中に、信号が埋もれてしまって、何を測っているのか、解らない。つまり「測定できない」と言う事に成ります。この為、当社では、ご使用の用途に合わせ2種類のセンサーを用意しております。
表は、仕様の抜粋ですが、専門の方でないと、測定レンジと分解能以外は、何がなんだか解らない。と思います。
一般的な利用分類での表です。
業界では、具体的な定義が無い為、一般的に用いられている物を用途別に分類した物です。
加速度センサーを用いて、振動計測を行った場合を検証してみたいと思います。
加速度なので、車が停止状態から時速40kmに10秒間で加速した場合は、0.11Gの加速、5秒では0.22G、1秒では1.13Gと成ります。
その後、時速40kmの定速走行では、加速度は発生しません。減速時にはーのGが発生します。
(600Psの日産のGTR- NISMOは、停止から時速100kmに達する時間は2.7秒で1.05Gの加速、37.5mで時速100kmに達します)
前提条件として帯域幅100Hzでのサンプリングとします。つまり10mSの時間内に、どれだけの移動(等速加速)が測定可能か?
を求めます。まず、ノイズ電圧密度から自己発生ノイズの発生量を計算します。高感度加速度センサーと加速度・ジャイロセンサーの場合です。
この例は、参考の為に計算した物です。各センサーでは帯域幅の設定や、フィルタの設定が可能で帯域幅を狭くして、フィルタを他段に
すれば、更に高精度での測定が可能です。
但し、帯域幅やフィルタの設定と過敏な動きの検出とは、トレードオフの関係に有りますので、実機に合わせて設定が必要です。
加速度センサーを用いて、傾き計測を行った場合を検証してみたいと思います。
地球では、地球の中心に向かって1Gの標準重力加速度(9.806.65m/S2)が有り、当然加速度センサーもこの重力を常時計測しています。
加速度センサーを水平面に設置すると、この1Gの重力加速度をX・Y・Z軸のどこかの軸に値が現れます。
計測精度の計算は、振動計測と同様に、フィルタ帯域やサンプリング速度とノイズ電圧密度から測定限界を求める点は全く同じで、得られた値を加速度から、振動量に変換するのか、傾きに変換するのかの違いです。
超高感度加速度センサーを用いた場合、フィルタ帯域を6.25Hz(160mSに一回のデータ更新)で、温度が25℃一定の環境下では、ノイズ量が0.0045°、バイアスドリフト誤差やオフセット誤差等を加味しても、0.005°の誤差で測定ができるチャンピオンデータが有ります。
傾斜計で使用する場合は、当然の事ですが振動が無い、静止状態での利用が前提と成ります。
当社の実験でも0.001°までは、値として得る事はできるが、ノイズによる値のバラツキが多く、この影響が無く測定できるのは測定限界の10倍
0.01°前後であるとしています。
2.温湿度・気圧センサーの性能をご紹介します。0.002hPa約1.6cm(理論値)の差で高さを測定
高精度気温、湿度、気圧センサーの気圧測定での活用例をご紹介します。
標高が高く成ると、大気圧が下がる事は良く知られています。高気圧や低気圧等で気圧の変化も大きい事も知られています。また、気温でも気圧が変わります。
その為、一点の気圧だけを測定して高さ(標高)を求めると簡単に数十mの誤差が発生します。晴天時の海抜0m地点で1013.25hPa(1気圧)の場所の測定が台風が来て980hPaまで下がった場合、この差は標高換算で292mにも達します。1hPaの違いは、標高差で7.75mも有ります。
また、標高が高く空気が薄い場合の1hPaの標高差は、海抜0m地点での標高差よりも大きく成ります。
その為、気圧を用いて高さを測定する場合は、一度、なんらかの基準点を設け、その基準点の気圧から測定点の気圧を測定し、その差の気圧より高さの違いを
求めます。
GPSの誤差は、単独測位(カーナビや携帯)
の場合は、数mの測定精度
3.温度分布測定、熱伝導状況確認や、センサーの取付箇所の特定にサーモグラフィ
サーモグラフィの利用事例は、空港等で入国者の発熱状態の監視や、路面温度や車内の温度等を測定して「熱中症」注意を促すテレビ報道等で良く見かけます。
これらの測定機器は、数十万円~数百万円と非常に高額です。
(大手メーカーの画像例)
弊社では、高解像度処理を希望される方は、先行する専業メーカーにお任せし、8×8ピクセル(64ピクセル)でのデータ収集を行い、バイリニア補間を用いて32ピクセル×32ピクセル(1024ピクセル)を計算で求める方法を採用しています。この場合のデータ量は、1秒間に1280Byte/Sと1/2000となります。
1日蓄積しても110.5Mbyte、1秒間に1フレーム取得した場合は1日で11Mbyte、1月でも330MByteと、非常に扱い安いデータ量と成ります。
更に、生データでの保存できますから、特定のピクセルのみ抽出して1秒毎の温度変化を実データで温度変化や、周囲からの熱伝導等の分析がExcelで可能と成ります。
モーターを用いた実験例
劣悪な設置環境を想定し、誤動作を防止する為の各種機能が標準で組み込まれています。
USBアダプター内では、USB信号処理部とセンサー接続部を電気的に完全に切り離したアイソレーションを行い、センサーと接続するRJ-45コネクタ部には、ノイズを除去し、センサー信号のみ通過させるLCRフィルタ回路、過度な誘導電圧や静電気の除去回路等で構成され1KV以上の耐ノイズ性能を確保しました。
センサー部でも同様に、センサー回路内部でも再度アイソレーション、LCRフィルタ回路、過電圧・静電気除去回路名を構成し3KV以上の耐ノイズ性能を確保しました。
ネットワークコントローラでは、PoE-HuBから給電される電源を、アイソレーションし、更に、センサーとの接続部もアイソレーション、LCRフィルタ及び、過電圧、静電気除去回路で構成されています。
1.USBアダプター内でのアイソレーション 2.センサー内のアイソレーション 3.ネットワークコントローラ内のアイソレーション
この様に、センサーにノイズが印加されても、ケーブルにノイズが印加されても、USBアダプターやネットワークコントローラにノイズが印加されても個々にアイソレーションとフィルタ回路で保護されている為、その影響をシステム全体に影響する事を最大限に防止しています、
お問い合わせ先:株式会社エフイーシー e-mail:i2c@fec.co.jp iotトライアルキット担当
960-0102 福島県福島市鎌田字川添3-8 TEL:024-553-9611(代) fax:024-553-9617
URL: https://www.fec.co.jp